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夫婦生活・離婚・養育費

親権者の元を離れた子の監護の可否と親権者の変更

 私と離婚した夫との間には、15歳になる中学3年生の息子がいますが、親権者を父と定めて離婚しました。ところが、息子は父が訳もなく暴力を振るうというので、父の元から家出し、私の所へやってきました。私は息子から事情を聞き、息子を自分の手で育てたいと思うのですが、別れた夫はこのことを知り、私に対して、「息子を返せ」と執拗に迫っています。どのようにすればよいでしょうか。

 あなたの行為は相手方の親権侵害にはなりません。ですから息子さんはそのまま育ててあげて、家庭裁判所には親権者変更の調停ないし審判を申し立てるとよいでしょう。親権は未成年の子を監護、教育する権利です。その一環として居所指定権(生活する場所を決める権利です)がありますから、未成年の子が親権者のもとを離れている場合は、自分のところに連れ戻すことができるのです。しかし、子が幼児ではなく、ある程度の年齢に達しており意思能力を備えていると見られる場合、その子が自由な意思で親権者のもとを離れ、親権者でない親のもとで生活している場合はむしろ、連れ戻しはできないとされるケースがあります。これは最終的には子の利益、福祉という観点と子自身の意思、希望(意思能力があることが前提になります)という観点から決せられることになるわけです。なお、子の意思能力の有無については一概に言えないところがありますが、だいだい10歳以上であれば意思能力ありとされる場合が多いようです。あなたのケースの場合、親権者である父の理由のない暴力からのがれるために、息子さん自身があなたの元に逃げてきたこと、息子さんが15歳の中学生であり意思能力があるといえることからして、息子さんを手元においていても、親権者である父からの子の連れ戻しの請求は認められないでしょう。ただ、後々無用な争いが起きる可能性がありますから、直ちに親権者の変更についての調停ないし審判を家庭裁判所に申し立てるほうがよいでしょう。

 執筆日20000830